ブログ ー渡辺のぶあき活動報告ー

私の情報発信や日々の議員活動などをブログに掲載しています。

大和商工会議所通常議員総会と情報交換分科会

 冷たい雨の中ですが、3月26日に大和商工会議所の第60回常議員総会が行われました。。会頭挨拶、市長、市議会議長の挨拶のあと、商工会議所のビジョン案、令和6年度の事業計画、収支予算書等の審議が行われましまた。そのあと大和お店大賞の表彰式がありました。終わってから、情報分科会の行事で

鎌倉「御代川」での「鎌倉時代の武士の祝膳を食す」に参加しました。

令和6年3月議会報告

14番(渡辺伸明議員) 登壇〕

○14番(渡辺伸明議員) おはようございます。自民党・新政クラブの渡辺伸明です。通告に従い質問してまいります。今回は大項目1として、大和市の行財政運営と歳入拡大について一括してお聞きします。

 昨年の6月定例会において2016、2017、2021年度の3か年のデータを基に質問しました。今回は2012年度から2021年度までの過去10年間の決算カードデータを踏まえ質問いたします。比較対象として、いずれも神奈川県内の施行時特例市である小田原市、平塚市、茅ヶ崎市、厚木市の4市を対象とし、住民1人当たりの金額で比較しています。

 最初に、お手元に配付させていただいた表1の歳入比較を御覧ください。地方税全体は4市平均に対し、10年間ほぼ0.9前後の低い水準で推移しています。その中で個人市民税は1.02以上を保っており、令和3年度は1.04前後の水準です。

 一方、法人市民税は従前0.8前後でしたが、近年は0.5前後と低迷しています。固定資産税は0.81とほぼ同水準で推移しています。歳入合計は近年0.9前後となっています。

 次に、表2の目的別歳出については、民生費が1.05前後と4市と比べても高い水準で推移しています。教育費、衛生費も高い水準です。反対に、土木費、総務費、消防費、商工費は低い水準で推移しています。消防費については新たな人員確保の予算などで水準が上向くと思いますが、土木費、商工費は低い水準と言わざるを得ません。

 性質別歳出については、扶助費は近年においても1.08前後と高い水準ですが、人件費は0.8前後と低い水準で推移しています。人件費については、令和6年度予算では、職員定数増加や任用職員の勤勉手当創設で多少水準を上げる可能性があります。

 次に、表4の10年間の伸び率ですが、歳入では地方税の伸び率が低迷しています。また法人市民税の伸び率が低いのも目立ちます。固定資産税の伸び率も4市と比べるとやや見劣りします。また目的別歳出では、民生費、教育費の伸び率が高い一方、土木費、総務費、商工費が4市と比べて伸び率が低くなっています。性質別歳出では、扶助費の伸び率が高くなっています。一方、維持補修費は10年前と比べて大きく低下しています。

 次に、表5を御覧ください。財政健全化に関するデータを整理しました。最初に、経常収支比率は、定期的に入ってきて自治体の裁量で自由に使える財源である経常一般財源に対して、人件費や扶助費など、毎年必ず支出しなければならない経常経費の割合を示したものです。この数値が低いほど投資できるゆとりがあると言われています。一般的には80から90%は弾力性がやや少ない、90から100%が弾力性に欠ける、100%以上が硬直化の水準と言われています。直近の2021年度は0.922でしたが、2017年度から2020年度までは0.98以上と非常に硬直した状況でした。ちなみに類似都市4市の平均は0.91から0.92前後となっています。さらに今年度予算でも人件費と扶助費が増大し、危険水域の1.0に近づいていると推測しています。地方債は4市と比べ低い水準と言えますが、2015度以降漸増傾向にありました。しかし、2024年度末の市債残高は、2023年度末より約27億3000万円少なくなるとの見通しです。

 次に、実質公債費比率です。これは一般会計や病院事業会計などの公債費に対する標準財政規模の割合です。早期健全化基準は25%ですが、警戒ラインは15%と言われています。実質公債費比率は、大和市は直近で2.8%と低い水準にあり、4市平均と比べても安定的な水準と言えます。

 その次は将来負担比率です。将来負担比率は、将来支払っていく可能性のある前年度の地方債残高や、一般会計から他の会計の元金償還に充てる繰出金など、自治体が抱える様々な負担の残高を指標化し、標準財政規模で割った値です。将来、財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標と言えます。この将来負担比率の早期健全化基準は350%となっていますが、大和市は34.5%となっており、4市とほぼ同水準です。しかし、近年数値が増加傾向にあることは心配です。

 次に、財政調整基金は、住民1人当たりに換算した数値では、ここ10年間、ほぼ2万5000円前後で推移しています。これを類似都市と比較すると、4万円の4市平均よりやや低い値となっています。

 以上のデータから大和市の財政の特徴を整理すると、次の点が浮かび上がってきます。

 1番目に、大和市は全体的に総括すると、長い間、地方税などの歳入の伸びが十分でなく、このような状況を補うために歳出において人件費、総務費、土木費、商工費などの歳出を抑えて歳入不足を補う財政運営を行ってきたと考えます。

 2番目に、歳入は個人市民税に大きく依存し、令和3年度は44.1%を占めています。しかしながら歳入が低い傾向は継続しており、4市平均に比べ住民1人当たり0.9前後の水準です。この歳入の低い大きな原因は、法人市民税、固定資産税の歳入が少ないことが挙げられます。

 3番目に、歳出を見ると、目的別歳出では、健康都市やまとを中心とした施策に重きを置いてきたこともあり、民生費、教育費の高い水準が継続しています。性質別歳出では、圧倒的に扶助費が高い水準となっているのが目立ちます。反対に、人件費、維持補修費、積立金が低い水準が継続しています。

 4番目に、10年間の変化を見てみると、歳入面では10年間で法人市民税の減少が目立ちます。一方、歳出面では、従来も比率が高かった民生費や教育費、衛生費が4市と比べても10年間の伸び率が高くなっています。反対に人件費の伸び率は、住民1人当たりの数値ですが、10年前に比べ0.95の水準となっています。

 5番目に、健全化データの中では経常収支比率は2019年度が0.997で1.00に近づき、2021年度は0.922でしたが、2022年度は0.968となり、さらに2024度の予算では義務的経費が増大し、硬直的な財政運営を余儀なくされています。このままでは新たにまちづくりや産業振興に投資できる余地は限られています。別の言い方をすれば、扶助費等の義務的経費増大を補うために将来の税収増大につながる商工費、土木費を削減し、その結果、歳入不足の状況が継続する負のスパイラルに陥っているとも言えます。

 以上のデータを基に、中項目1として、大和市の今後の行財政運営について質問します。

 最初に、中項目1の小項目1として、大和市の長期財政収支予測と行財政改革についてお聞きします。大和市でも経常収支比率の上昇を踏まえ、長期財政収支の検討を行い、併せて行財政改革を早急に行うべき待ったなしの段階に来ているのではないかと考えます。新たな施策の予算に回す余力のない状況に陥っている現状を受け止め、思い切った資産リストラや赤字事業の切り離し、公共用地の貸出し、事務事業の見直し、経費節減の一層の取組などの行財政改革に取り組む必要があります。これは短期的には次年度以降の投資的資金を捻出するためにも、さらに中長期的には歳入不足を見通した上で歳入拡大、大胆な歳出削減を行い持続可能な行財政運営を行うためにも絶対必要です。

 そこで、改めて小項目1として、大和市の長期財政収支予測を含む行財政改革プログラムの作成に取り組む必要があると考えますが、市長の考えをお聞かせください。

 次に、小項目2として、扶助費などの義務的経費拡大は、他都市も同じ課題を抱えています。大和市においても今後も扶助費などの義務的経費は増大していくと思われますが、施行時特例4市に比べても高い比率と伸びが継続している状況について市長の考えをお聞かせください。

 次に、大項目1の中項目2として、歳入拡大についての政策提言を行います。

 表1で示したように、固定資産税と法人市民税の歳入拡大が今後の大和市にとって大きな課題と言えます。そこで、法人市民税及び固定資産税やその他の費目の歳入拡大についてお聞きします。法人市民税は市内企業の活性化、企業の流出防止、企業誘致及び創業支援などの産業振興策、固定資産税増加のためには、民間企業の開発投資などを呼び込む都市戦略やまちづくり、さらには民間への働きかけなどによる開発プロジェクトの誘致などが考えられます。そのための提案として、最初に、固定資産税増収につながる高さ規制の現状と地下構造物への防衛予算適用についてお聞きします。

 先ほど述べましたが、住民1人当たりの固定資産税が少ないことの原因は、市域面積が少ないこともありますが、市内の経済活動が停滞し、建物の更新が進んでいないことが大きいと考えられます。大和市駅周辺の建築物の法定容積に対する充足率のデータはありませんが、航空写真で見ると明らかに低い充足率と思われます。また、表4の10年間の固定資産税の伸び率が4市に劣っていることもその考えを裏づけるものと思われます。

 皆様御承知のように、大和駅周辺においては、航空法により海抜107メートルの高さ規制がかけられています。大和駅周辺は海抜62メートル前後なので、45メートルの建物しか建てられないことになっています。厚木飛行場が存在することによって、この高さ規制が大和市の経済活動を制限する一因とも言えます。

 私は昨年6月の一般質問で、大和市内の建築物高さ制限について質問しました。これも高さ規制が緩和されれば、再開発や新たな開発プロジェクトが誘導され、地域経済活性化につながり、固定資産税の歳入増加につながるという考え方に基づいてお聞きしたものです。そのときの答弁としては、この高さ制限の緩和について、様々な可能性や手法等を探りながら積極的に取り組んでまいりますとのことでした。

 そこで、中項目2の小項目1として、その後の高さ規制緩和への取組状況と今後の取組方針をお聞かせください。

 次に、民間開発等に対する高さ規制による不利益を解消する案について質問します。現在の交付金対象は、具体的には特定防衛施設周辺整備調整交付金が挙げられます。この対象施設、事業については表6に示していますが、公共用の施設、ソフト事業がほとんどです。民間建物については、住宅防音工事のみと言ってよいと思います。

 また、6月の一般質問の高さ規制緩和に対する答弁の中で、様々な影響や負担に見合うよう、交付金制度の創設など国が行う周辺対策の拡充を求めていると述べています。しかしながら、住宅以外の民間施設は高さ規制が緩和されない限り、依然建築活動が制限されたままとなっているため、土地所有者にとっては経済的不利益をこうむっている状態が継続していると言えます。

 そこで、一定のまとまりのある敷地、あるいは共同開発する敷地を対象に、法定容積を充足する場合、あるいは割増し部分の地下部分の工事費を補助する制度を国に提案して認めさせることが考えられます。

 以上を踏まえて、中項目2の小項目2として、高さ規制緩和への取組と合わせて防衛省予算を活用して、民間建築に対して容積を充足、あるいは容積割増し部分の地下部分の工事費を補助する制度を国に提案することへの考えについて市の考えをお聞かせください。

 次に、法人市民税の歳入拡大に関する提案について質問します。法人市民税を増加させるためには大きく4つの考え方があります。1番目は市内企業の活性化です。2番目は市外からの企業誘致です。3番目は新たな企業の創業支援により事業所数を増やすことです。4番目は市内企業の流出抑制です。企業活動振興条例は、この1番目と2番目に該当します。昨年6月定例会で企業活動振興条例の近年の認定件数が少なくなっていることが明らかになりました。現在の企業活動振興条例の対象は新規立地奨励金、事業拡大奨励金でそれぞれ上限額が1億円、設備投資奨励金は上限額5000万円となっています。対象企業は日本標準産業分類に掲げる大分類Eに分類されている事業製造業及び情報通信業、自然科学研究所となっています。また、ロボット産業は、大和市がロボット産業特区に指定されていることもあり、2倍の奨励金となっています。

 しかしながら、社会ニーズや成長産業の時代変化を反映して、条例の対象となる業種の拡大や奨励金の内容などを見直す段階に来ていると考えます。神奈川県は企業誘致対象業種であるエネルギー関連産業、先端素材関連産業、先端医療関連産業、IT/エレクトロニクス関連産業、輸送用機械器具関連産業などを戦略産業に指定しています。厚木市でも平成28年度から、戦略産業として環境、エネルギー、医療福祉、防災、食品、流通、情報関連産業を明示して支援策を拡大しています。大和市でもこのようにロボット産業だけでなく、戦略産業を誘致対象として明示し、支援策を拡大することも重要と考えます。

 そこでお聞きします。小項目3として、大和市の企業活動振興条例の対象業種を拡大し、さらに利用しやすい制度設計を行うべきと考えますが、市長の考えをお聞かせください。

 次に、大和市内事業所、企業の流出防止についてお聞きします。土地取引に関して、国土利用計画法基づく届け出以外に、大和市では、現在、土地取引6か月前以内に、大和市開発事業の手続及び基準に関する条例第8条第1項の規定により、5000平方メートル以上の土地取引を行う場合には、事前に市への届出が必要となります。大規模土地取引行為の届出は、周辺のまちづくりに及ぼす影響が大きい大規模な土地利用転換の動向を早期に把握することと、土地取引に際して市があらかじめまちづくりの方針等を伝えることにより、取引後の適正な土地利用を誘導することを目的とした制度です。厚木市では、大規模土地取引行為の届出対象を、現行5000平方メートルから3000平方メートルに引き下げると同時に産業用地創出奨励金制度の創設を行いました。具体的には、準工業地域、工業地域及び工業専用地域の特定誘致地区及び一般誘致地区において、条例適用企業等に3000平方メートル以上の土地を売却または事業用定期借地権を設定した土地所有者に産業用地創出奨励金を支給するものです。簡単に言えば、従来工場等であった土地を、引き続き戦略産業等に売却または賃貸した地主に奨励金を支給するもので、住宅やマンション事業者に売却した場合は支給されていません。言うなれば市内からの企業流出を防ぐための制度とも言えます。

 そこでお聞きします。小項目4として、大和市においても大規模土地取引行為の届出制度と併せて産業用地創出奨励金制度の創設を行うことを提案しますが、市長の考えをお聞かせください。

 以上は企業活性化のための施策ですが、新たなサービス、新製品開発も重要な課題です。現在、地方自治体が主導するオープンイノベーションは、近年、着実に増加傾向にあります。地方が抱える課題の解消、新たな産業の創出、地方の活性化、ベンチャー企業応援型など、その目的も様々ですが、課題を解決できる企業を公募するなど、目的や支援の形を明確にしている点が特徴的です。

 そこで、小項目5として、大和市における地域課題解決、新たなサービス、新製品開発などの企業を公募して支援する制度を創設することを提案しますが、市の考えをお聞かせください。

 以上で大項目1の質問を終わります。

○議長(小倉隆夫議員) 答弁を求めます。市長。

〔古谷田 力市長 登壇〕

○古谷田 力市長 渡辺議員の御質問にお答えいたします。

 1番目、大和市の行財政運営と歳入拡大について御質問がありました。1点目、大和市の今後の行財政運営についての1つ目、長期財政収支予測を含む行財政改革プログラムの策定についてと、2つ目、扶助費などの義務的経費拡大についての見解は、関連がありますので一括してお答えをいたします。

 少子化と高齢化が同時に進行する社会状況の中で、子育て支援に関わる事業費や生活保護などの社会保障関連経費の増大を背景に、今後も扶助費は増加していくものと見込まれます。一方で、その財源となる税収については、生産年齢人口の減少などにより楽観視できない状況であり、扶助費の増加が財政に及ぼす影響は、本市のみならず全国共通の課題となっております。本来、社会保障制度は、その在り方を含め、国政レベルの議論が必要と考えますが、方向性が示されない中では、現行制度の継続を前提として真に必要な経費を精査することで、持続可能な行政運営を行っていくことが首長の務めであると考えております。

 我が国の人口減少は歯止めがかからず、その影響が懸念される状況にあって、財政の健全化目標に加えて、組織や事業の見直し、公共施設の適正配置などを横断的に管理する行財政改革プログラムを策定している自治体があることは承知しております。

 これまで本市では総合計画における実施計画の中で、向こう3か年の各種事業の方向性や歳入歳出の見通しを明らかにしつつ、市政運営を行っております。また、行政改革大綱、定数管理計画、公共施設等総合管理計画など、それぞれの計画を進行管理しながら、その内容についても実施計画に反映しています。また、現在、令和7年度を始期とする新しい総合計画を策定しており、並行して、今議員の御提案どおり、事務事業の見直しをしっかりと進めてまいります。これは、新たな総合計画の実効性を高めたり、その時々の社会経済状況に応じた事業を着実に実施したりするための財源の確保を増やすものであり、地域経済やまちづくりの推進にも関わるものです。行財政改革プログラムの策定については、こうした取組の進捗や新しい総合計画の進行管理を行っていく中で、その必要性を見極めてまいりたいと考えております。

 2点目、歳入拡大につながる政策提言についての1つ目、高さ制限緩和への取組状況と今後の方針についてお答えをいたします。

 昨年6月の渡辺議員の一般質問にもお答えしましたとおり、航空法による建築物等の高さ制限は、航空機の安全な飛行を確保するために法で定められたものでございますが、国内の一部民間空港周辺では、国の規制緩和に係る特区制度を活用し、具体的な地区計画と並行して、一定条件の下、高さ制限の特例承認が行われ、高層建築物の建設が行われていると承知しております。しかしながら、厚木基地は米軍と自衛隊が共同使用する軍用飛行場であり、その高さ制限の緩和については、国や米軍等との調整や、航空機及び基地周辺住民の安全確保の徹底など、多方面への様々な配慮が必要なことから、今後も引き続き、魅力あるまちづくりに向け、様々な可能性や手法等を探りながら、積極的に取り組んでまいります。

 2つ目、高さ制限緩和と合わせた防衛補助制度創設に係る国への提案についてお答えをいたします。

 国は、防衛施設から生じる騒音などの障害防止を図るため、法に基づき、地方自治体への補助金交付など、各種周辺対策を行っておりますが、その中で飛行場周辺地域に課される高さ制限を補う考え方や補助制度はございません。そのため、本市では国に対し、大和市基地対策協議会の要請活動等を通じて、高さ制限により生じる経済的、財政的損失を補うよう、新たな交付金制度の創設等を求めているところでございます。議員御提案の容積率の充足や割増しの地下部分の工事費に対する防衛補助制度の創設を求めることにつきましては、本市が抱えるまちづくりの課題や社会情勢の変化等も踏まえ、引き続き国に対し様々な観点から防衛補助制度の見直しを図るように求めてまいります。

 その他につきましては関係部長が答弁をいたします。

○議長(小倉隆夫議員) 続いて、補足答弁を求めます。市民経済部長。

〔佐藤則夫市民経済部長 登壇〕

○佐藤則夫市民経済部長 3つ目、企業活動振興条例の対象業種についてお答えいたします。

 本市では、平成30年4月に施行した大和市企業活動振興条例により、本市への進出を希望する企業や、事業拡大に取り組む市内企業を支援するための奨励金制度を開始し、現在、その対象を製造業、情報通信業、自然科学研究所の3業種としております。その後、令和3年7月に条例の一部を改正を行い、交付要件を緩和し、奨励金の上限額を引き上げたほか、ロボット産業への優遇措置を設けるなど、制度の充実を図ってまいりました。本条例が定める内容については、経済状況の変化等に合わせた柔軟な対応が求められるものであり、奨励金の対象業種の見直しについても検討していきたいと考えます。

 4つ目、産業用地創出奨励金制度の創設についてと、5つ目、オープンイノベーション制度の創設については、関連がありますので一括してお答えいたします。

 本市が行う企業誘致においては、産業用地の確保が大きな課題であり、御提案の奨励金制度は有効な用地確保策となり得る手法であると認識しています。また、オープンイノベーション制度については、神奈川県がオープンイノベーション促進事業として、ビジネスアクセラレーターかながわを実施しており、一定の成果を上げているものと認識しております。両事業のみならず、他の自治体等で先進的に取り組まれていたり成功を納めていたりする事業に対しては、本市においても同様のニーズがあるか、本市で実施可能な事業内容か、財政面をはじめ様々な切り口から検証し、今後の事業展開の参考としていきたいと考えます。

○議長(小倉隆夫議員) 発言を許します。14番、渡辺伸明議員。

〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕

○14番(渡辺伸明議員) 御丁寧な答弁ありがとうございました。総じて、かなり前向きな答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。今回の一般質問は、私個人の考えとして、行財政運営の持続可能性や将来の活気ある大和市の未来に大きな期待を抱いて質問させていただきました。

 繰り返しになりますが、2019年の3月定例会で私の一般質問で取り上げた財政危機に陥った逗子市のヒアリング結果を再び御紹介します。

 逗子市が、最初に、2008年以降財政悪化の悪循環が始まり、税が減っていくにもかかわらず一度始めた住民サービスは止められないため、ますます悪循環が拡大したとのことです。さらに大規模な学校改修事業などが重なり、市債の償還が2008年度以降重荷になっていったとのことです。その結果、当初予算で歳入を多少多めに見込み、さらには財政調整基金を当てにして取り崩す予算建てをして、決算では取り崩した財政調整基金に余剰金を積む予算構造となっていましたが、余剰金が年度で徐々に少なくなったため、結果として財政調整基金も徐々に減少していったようです。その後、2016年度決算では余剰金が出なくなり、当初予算の財政調整基金の取崩し分は5億円であったので、残り1億円となってしまい、その結果、補正、積立ての財源をどうするか、問題が顕在化したとのことでした。そのときは市有地売却などでやりくりしたようです。2017年9月に2016年度決算が明らかとなったため、2017年11月から緊急対策として財政対策プログラムを立ち上げました。対策プログラムの検討は、緊急性が高く、時間がなかったので、財政課を中心に内部で行ったようです。人件費の削減や扶助費の削減など、事業ごとに市の単独事業で行っている事業などを中心に洗い出し、2018年度から全て休止しました。全体の事業費はその結果10%程度削減したとのことです。ちなみに2016年度の経常収支比率は1.015でした。しかし、直前の3年間は0.96から0.98で推移しています。その結果、現在の逗子市は2021年度決算では、財政力指数が0.83、経常収支比率が0.856、住民1人当たりの財政調整基金は大和市の2万5000円を上回り、約4万円と急回復しています。

 さて、答弁に戻りますが、長期財政収支予測を含む行財政プログラムの作成に取り組むことに関しては、総合計画策定や事務事業の見直しを進め、その時々に応じた財源確保を目指すとのことでした。その中で、地域経済やまちづくりの推進にも取りかかれる財源確保も目指すとのことでした。期待どおりの答弁で非常に頼もしい限りであります。

 しかしながら、若干の不安を申し述べますと、総合計画策定や事務事業の見直しによる財源は年々増大する扶助費に回さざるを得ず、また、歳入の大幅な増加は見込めない状況の中で、結果として地域経済やまちづくり予算の確保に回らない危惧があります。ちなみに表4の伸び率から推計すると10年間平均で民生費は年率5%、扶助費は年齢6.4%前後の伸び率であり、令和6年度の民生費予算の448億円に対し、その平均伸び率を掛け合わせると22億円、扶助費は20億円以上毎年増加することになります。近い将来に、大和市も逗子市のように、大胆な行財政対策プログラムを立ち上げて、悪循環から脱却する大きな政治判断をせざるを得ない状況に陥る可能性もあります。そのような危機意識を持って、市長及び市職員、さらには大和市議会も今後の政策に取り組む必要があると改めて申し上げます。

 次に、中項目2で将来の歳入拡大に向けた取組について質問しました。高さ規制緩和の非常にハードルが高いことは理解できますが、大規模な民間開発を誘導する際に、高さ規制緩和とセットで国に働きかける取組が必要と考えます。具体的プロジェクトが見えると国も動きやすくなると考えます。

 また、大和市は従前から国に高さ制限に伴う経済的、財政的損失を補う新たな補助、交付金制度の創設を求めていました。しかし、具体的な要望内容ではなかったので、その具体案として地下部分への補助制度を提言しました。答弁でも防衛補助制度の見直しを図るよう求めていくとのことでした。民間の建築地下部分の工事費への補助制度に関しては、ぜひ強く働きかけていただくことを強く要望します。

 これは、最近東京都や国でも進めようとしている地下シェルターにも合致します。企業活動振興条例の対象業種拡大や、産業用地創出奨励金については、いずれも前向きな答弁でした。ぜひ実現していただくことを要望します。

 現在の産業関連の補助制度はロボット産業を意識し過ぎた制度内容に偏り、その後の産業構造の変化や成長産業の変化に対応し切れていないと感じます。今後の大和市の産業政策においては、常に産業構造やニーズの変化を捉え見直しすることを強く要望します。

 また、質問内容には含めませんでしたが、大規模土地取引行為の届出対象の面積を3000平方メートルに引き下げ、併せて産業用地創出奨励金制度の対象とすることについても要望します。質問の中でも述べましたが、法人市民税を確保する4つの方策の中で企業の流出防止も重要であり、データはありませんが、3000平方メートルから5000平方メートルまでが最も戸建てやマンション等の宅地開発に転用されるケースが多いのではないかと推測しています。ぜひ実態把握の上で検討することを要望します。

 オープンイノベーションに関しては、大和市における地域課題解決、新たなサービス、新製品開発などの企業を公募して支援することを提案しましたが、ハード、ソフトなど幅広く使いやすい制度設計を行い、ぜひ実現することを強く要望します。

 最後に、繰り返しになりますが、追い込まれて行財政改革プログラムを立ち上げるのでなく、長期財政収支予測による将来の歳入不足を明らかにして住民理解を求めながら、事務事業評価などで効果を吟味、選択して事務事業を取捨選択し、財政を安定させながら将来の大和市の発展につながるまちづくりや産業振興の予算を確保していただき、さらには、将来の瀬谷のテーマパーク等の経済効果を取り込むためのインフラ整備などを地方債などで対応して、活力と魅力のある大和市の実現に共に努力していきましょう。私どもも古谷田市長を全力で支援します。共に頑張りましょう。

 以上で渡辺伸明の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。ブログ全記事はこちら

ブログの再開


長い間休止していたブログを再開させて頂きます。今後もよろしくお願いいたします。

大和市市議会議員 渡辺伸明のブログ

議会報告 (土, 14 10月 2023)
6月と9月議会の議会報告をアップします。内容をご覧いただき、意見等があればお寄せください。 <6月議会> 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 議員番号14番、自民党新政クラブの渡辺伸明でございます。通告に従い、一般質問させていただきます。古谷田市長におかれましては、16年ぶりの新たな市長誕生で、大和市行政に大いに新風を吹き込んでいただけるものと期待しております。  さて、大木市政は健康都市やまとを大きな政策に掲げ、16年間、行政のかじ取りをしてきました。古谷田市長におかれましても、福祉充実に取り組まれるとの意欲を示されています。このような健康都市あるいは福祉充実の施策は、市民生活重視の政策と捉えることができます。当然、大和市民にとって、出生率向上、子育て環境改善、教育環境改善、高齢者対策の充実、福祉医療の充実など、生活者として重要な施策で、今後も古谷田市長らしい新たな視点でこのような施策の充実を図ることを大いに期待しています。  しかしながら、福祉政策充実の結果、財政に与える影響も気になるところであります。一方で、大和市は、健康都市の名の下に市民生活重視の施策に重点を置き過ぎて、大和市を活力のあるものとする施策、市民に夢を持っていただくための施策は置き去りにされてきたのではないかと考えています。具体的には、大和市におけるまちづくりと産業振興に関わる施策であります。  以上の問題意識の下に一般質問を行ってまいります。久しぶりに一般質問をするに当たって、決算カードデータなどによる分析データを基に、大和市の財政状況を概観してみたいと思います。  皆様御承知のように、健全な財政運営は行政の基本であります。しかしながら、歳入不足により、住民サービスを大幅に削減あるいは廃止する自治体も見受けられるようになってきました。身近な例では、緊急財政対策を行った逗子市の例があります。  最初に、お手元に配付させていただいた表1の歳入データを御覧ください。大和市地方税における個人市民税が高く、令和3年度で44.1%を占めています。これを施行時特例市小田原市厚木市平塚市茅ヶ崎市4市平均と比べると、住民1人当たりの個人市民税は1.04前後となっています。法人市民税は2016年度が0.8でしたが、2017年度の0.41、2021年度の0.59、このような傾向になっております。固定資産税は0.81の水準です。このように大和市は個人市民税に大きく依存し、法人市民税、固定資産税をカバーしている構造と言えます。  次に、表2の性質別歳出データを御覧ください。この中で目を引くのは、健康都市やまとの施策を重点としていることの結果であると考えますが、扶助費の伸び率が高いことです。扶助費は、児童福祉費、生活保護費、社会福祉費を主な内容としています。これは少子高齢化に伴う全ての自治体で共通する課題ではありますが、4市と比べても住民1人当たりの扶助費が1.08倍です。表にはありませんが、平成24年から令和3年の10年間の扶助費の伸び率が4市平均で絶対額は1.68倍、 住民1人当たり1.64倍に対し、大和市は絶対額で1.81倍、住民1人当たり1.72倍となっています。  一方で、義務的経費は4市に対して0.96と抑えられています。特に人件費は4市に対して78%、いわゆる0.78と低い水準となっています。さらに、目的別歳出で見ても、障害者、高齢者、児童、母子等の福祉施策や生活保護に関わる経費、国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療の3特別会計への繰出金などで構成される民生費は、2021年度で4市平均に対して1.05となっています。これは、給付金等が押し上げ要因となっていることだと察しますが、やはり高い水準です。  ちなみに、皆さんの関係している議会費は0.87の水準となっています。  また、土木費が0.49、商工費が0.55となっています。2021年度は、特に土木費予算の配分が少なかったことが分かります。  以上の分析結果から、今後の大和市の財政運営について気がかりな点や課題が浮かび上がってきます。  1番目に、扶助費等の伸び率、住民1人当たりの金額が増え続けていく中で、今後の福祉政策の強化と自立をどのように図っていくのか、その点が気にかかります。  2番目に、財政運営において、選択と集中、効率化、量的拡大より質的向上などに留意して運営すべきと考えますが、この点についても心配です。  また、3番目の課題として、土木費、商工費について、今後の予算配分が気にかかることであります。  4番目に、市長は所信表明で「約1000の事務事業を検証し、地方自治体が行うべき業務、行う必要のない業務、行うべき業務でありながら行われていない業務等の現状把握を行い、行うべき業務を適切に実施する」と表明されています。この検証作業は、従来の健康都市やまとの政策の枠組みで行うのか、それとも古谷田市長の考えを盛り込んだ新たな枠組みで行うのかも大いに関心のあるところです。さらに、その枠組みの中で、産業振興と地域経済の活性化、新たな魅力あるまちづくりなども新たな業務として検討するのかどうかも気になります。また、検証の結果、よくありがちですが、事務事業の量が増大し、予算も増大してしまうことも考えられます。事務事業の量をシーリングする、あるいは統合、効率化する視点が重要と考えます。また、検証作業のロードマップも大いに関心があります。  最後に、財政運営上、様々な情報技術を活用して、業務効率化や品質改善、市民生活を便利にする施策、都市戦略などを推進する必要性がますます大きくなっています。そのため、AI、DX、オープンデータの活用、ロボティック・プロセス・オートメーションなど、様々な取組が考えられます。そこで、その中心的なデジタル推進係における現在の取組状況や今後の取組予定なども関心があります。  以上、様々な課題や私なりの関心を述べさせていただきました。これらの課題などを踏まえてお聞きします。  大項目1として、市長は今後の大和市の財政運営についてどのように行うのか、お聞かせください。  以上で1回目の質問を終わります。 ○副議長(鳥渕 優議員) 答弁を求めます。―市長。 〔古谷田 力市長 登壇〕 ○古谷田 力市長 渡辺議員の質問にお答えいたします。  1番目、今後の大和市の財政運営についてお答えをいたします。  本市は健康を基軸としながら施策を展開してきており、それに関わる様々な事業を実施しています。今回、私は、市民の皆様の信託を受けて、これからの市政のかじ取りを任されました。そして、これを契機に、現在実施している本市の事業を客観的に見詰め直し、よいところは伸ばし、改めるべきは改めていきたいと考えております。市長として、24万市民が幸せを実感できるまちを実現するためには、新たな取組を確実に推し進めていかなければなりません。そして、この思いと財政運営は当然両立させていく必要があります。  私が掲げる政策の中にはまちづくりや地域経済の活性化に関する施策なども含まれており、これらを可能な限り実現させるためには、現在実施している約1000の事業を検証した上で、人員配置や財源配分を適切に行うよう指示したところです。渡辺議員の扶助費に関わる御指摘のとおり、少子化と高齢化が同時に進行する社会状況の中で、今後も全国的に子育て支援に関わる事業費や社会保障関連経費が増加していくものと見込まれます。  一方で、その財源となる税収については、生産年齢人口の減少などにより、楽観視は難しい状況にあり、本市も例外ではありません。今後の市政運営に際しましては、そうした大きな課題から目を背けることなく、市民の生命と安心安全な暮らしを守っていかなければなりません。そのためにも、先ほど申し上げました事業の検証はもちろん、選択と集中、さらなる財源の確保に努めるなど、あらゆる手だてを講じながら、持続可能な財政運営を目指していきたいと考えております。 ○副議長(鳥渕 優議員) 発言を許します。―14番、渡辺伸明議員。 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 古谷田市長の財政運営に対する意気込み、よく理解できました。事務事業を見直し、市民が幸せを感じ取る取組と財政を両立するという点や、まちづくりや経済の活性化も取り入れるとのことで、大いに期待しています。  また、大きな課題に目を背けることなく、選択と集中を行い、持続可能な財政運営を行う意欲を示されました。話は少し変わりますが、古谷田市長は政策目標としてウエルビーイングを掲げられています。その意味は様々に定義されていますが、主観的な幸福感や充実した状態が持続的に継続していくことと理解しています。その意味で、持続可能な財政運営もウエルビーイングの大きな要素と考えますので、原点を大事にしていただきたいと要望します。さらに、今後は、今回示された財政運営の考え方に沿ってどのような具体的な政策を推進するのか、周知したいと思いますし、引き続き一般質問でも取り上げていく予定です。  また、今回は答弁に含まれませんでしたが、財政運営上、情報技術の活用は重要と考えます。例えば賛否両論ありますが、横須賀市は今年の4月20日から市役所庁内で対話型人工知能のチャットGPTを活用した実証を始めています。藤沢市でも業務効率向上に向けて、チャットGPTの導入を検討しています。大和市でも様々な情報技術の活用を推進していくよう要望します。  それでは次に、大項目2として、大和市のまちづくりと産業振興についてお聞きします。  詳しい説明は省きますけれども、お配りした資料の裏の表4でございますけれども、これにお示ししたように、厚木市、海老名市、綾瀬市瀬谷駅、ゆめが丘、藤沢市などの周辺市や周辺地域では、魅力的なまちづくりが着々と進行しています。この中で瀬谷駅南口再開発は、分かりにくいですけれども、その写真の赤線で示したところですね。ここが従前密集した市街地1ヘクタールを再開発したものです。大和市の場合、再開発事業は頓挫した経緯もあるので、多少トラウマになっているかもしれませんが、ぜひともこの瀬谷駅の事例を考えながら、大和市でもできないことはないのだと考えながら、新たな取組をしていただければと思います。このように、瀬谷駅も含めて様々な魅力的なプロジェクトを既に周辺地域で行っておりますけれども、大和においてはこのような夢のあるプロジェクトや住民が希望が持てるようなプロジェクトがあるのかというと、決してあるとは言えない状況だと思います。このままでは、周辺市や周辺地域との都市間競争に置いていかれて、生活者中心の活力に乏しいまちとなってしまいます。また、産業面でも、大和市の法人市民税は施行時特例4市の住民1人当たりと比べて半分程度です。このような状況を克服するために、大和市においても、今後、まちづくりと産業振興に大いに重点を置いて施策を展開すべきと考えます。また、まちづくりと産業振興は相乗効果が高いと言われています。以上の考えの下に質問します。  大項目2の中項目1として、今後、大和市の施策としてまちづくりと産業振興にも重点を置いていくべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。  中項目2として、今後の都市政策は、公共施設整備から民間開発誘導に切り替えるべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  当然、公共施設は固定資産税がなく、維持管理費も必要となります。民間開発が誘導されれば固定資産税が増加し、業務機能が誘致できれば昼間人口も増加します。  中項目3として、容積率の見直しについてお聞きします。  大和市の現在の容積率は、都市計画図によると、商業地域で最大で容積率400%となっています。大和市においては、この法定容積率に対する充足率は、かつて幾つかの地区における再開発計画を断念した経緯もあり、現状低いと思われます。しかしながら、近隣市の海老名市では500%、厚木市では600%の地区があります。大和市の経済活動を活性化する一つの手段として、容積率を見直し、再開発等の開発行為を促すことも重要と考えますが、市の考えをお聞かせください。  中項目4として、航空法による高さ制限緩和についてお聞きします。  現在は、例えば大和駅周辺においては、航空法により海抜107メートルの高さ規制がかけられています。大和駅周辺は海抜62メートル前後なので、45メートルの建物しか建てられないことになっています。厚木飛行場が存在することによって、この高さ規制が大和市の経済活動を制限する一因とも言えます。しかしながら、令和3年に博多の天神1丁目が国家戦略特区として、80ヘクタールの地区を対象に航空法高さ制限が緩和されました。従来65メートルから67メートルだったものが80メートルから96メートルになったのです。大和市においても、国とけんかしてでも厚木基地による都市活動の制約を訴え、特に大和駅周辺で民間開発を誘導するためにも、航空法の高さ規制緩和を国に働きかけるべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  中項目5として、相鉄線の都心延伸に伴う都市戦略についてお聞きします。  相鉄線の都心延伸に伴い、都心や新横浜とのアクセス性が飛躍的に向上しました。このアクセス向上を見込んで、例えば放電精密加工研究所は厚木の本社を新横浜に移転し、新横浜にアクセスしやすい桜丘に事業所も移転しました。このような動きを捉え、大和市における企業誘致も考えられます。これを大和市の都市戦略としてどのように活用していくのか、お聞かせください。  中項目6として、相模鉄道本社機能などの誘致可能性についてお聞きします。  一つの考えとして、従来相模鉄道は、大和、海老名がディスティネーションでした。しかし、都心を新たなディスティネーションとする戦略に切り替えたと推測しています。その意味で、横浜でなく、都心に直結する大和に相模鉄道本社を誘致することも考えられます。そのためには、受皿づくりも重要ですが、大和駅周辺再開発なども併せて検討していく必要があると考えています。何もアクションを起こさなければ、ゆめが丘などに先を越されてしまいます。  中項目7として、産業振興についてお聞きします。  大和市では、企業活動振興条例、商業振興条例など産業振興に係る条例が議員発議や議員一般質問を契機に、ようやく制定されたと認識しています。表5は企業活動振興条例の成果です。しかしながら、近年の認定件数が少ないのが気にかかります。また、表6に示すように、経済センサスのデータでは市内の事業所の減少が続いています。特に製造業や商業、飲食の減少が顕著となっています。このような産業振興について、所信表明では、市内商工業者の支援や市内における創業支援、第二創業支援を行おうとしています。  そこで、このような市内商工業者の支援や創業支援の具体的な内容についてお聞きします。  中項目8として、創業、企業だけでなく、相模鉄道都心延伸に伴うアクセス性向上を利用した中堅、優良企業などの誘致を活性化する必要があると考えますが、市のお考えをお聞かせください。  次に大項目3として、大和商工会議所との連携についてお聞きします。  私の属する大和商工会議所のサービス業部会で、大和市のまちづくりと産業振興ビジョンについて2年ほど議論を重ね、会頭副会頭会議、常任委員会などで承認され、ようやく動き出しました。  そこで、中項目1として、大和商工会議所のビジョン策定の動きに合わせ、大和市も連携して市の活性化に向けた取組を行うことを期待しますが、市のお考えをお聞かせください。  中項目2として、ビジョン段階から個別具体論の段階になったら、市と商工会議所で協議の場を持つべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  以上で2回目の質問を終わります。 ○副議長(鳥渕 優議員) 答弁を求めます。―市長。 〔古谷田 力市長 登壇〕 ○古谷田 力市長 2番目、大和市のまちづくりと産業振興について御質問がありました。1点目、まちづくりと産業振興について、2点目、今後の都市政策における民間開発の誘導について、3点目、容積率の見直しについて、5点目、相鉄線の都市延伸に伴う都市戦略については、関連がありますので一括してお答えします。  まちづくりにおける本市を取り巻く環境は、少子高齢化や今後抱える人口減少のほか、人々の価値観の変化やライフスタイルの多様化など、地域が抱える課題も複雑化しており、まちづくりにおける官と民の担うべき役割も大きく変化していくことが想定されます。今後のまちづくりにおいては、地域の方々や民間が主体となって進めることや、民間のノウハウや資金力、既存ストックの活用など、官民連携で取り組みながら、効率的かつ効果的に持続可能なまちづくりを進めることが求められていると考えております。中心市街地である大和駅周辺は小田急線と相鉄線が交わる交通利便性の高い地区であり、近年では、文化創造拠点シリウスの新設ややまと公園のリニューアルを実施し、活気とにぎわいの創出につながるような環境や施設などがそろってきたのではないかと感じております。そのような中、相鉄線のJRや東急東横線との相互直通運転が開始され、都心や新幹線へのアクセスが格段に向上し、また、隣接する横浜市瀬谷区上瀬谷通信施設跡地における国際園芸博覧会の開催やその後のテーマパーク構想による開発も計画されており、大和駅周辺地区の価値はさらに向上するものと捉えております。  今後は、商業及び産業の振興、民間開発の誘導、各種法令による容積率の緩和や固定資産税の軽減措置など、地元関係団体や鉄道事業者を含む民間事業者と様々な視点や価値観を共有しながら、関係する方々との対話を通じてまちづくりの方向性を見いだし、戦略的に大和駅周辺のまちづくりを進めていきたいと考えているところでございます。  4点目、厚木基地に係る航空法の高さ制限緩和についてお答えいたします。  厚木基地周辺における航空法の建築物等の高さ制限につきましては市域の大半に課されており、駅周辺での高層マンション等の建築が制限されるなど、本市のまちづくりや経済、財政面への影響も否定できない状況でございます。この高さ制限につきましては、大和市基地対策協議会の要請活動等を通じて、その様々な影響や負担に見合うよう、交付金制度の創設など国が行う周辺対策の拡充を求めているところでございます。他方で、この制限は離着陸等を行う航空機の安全な飛行を確保するためのものであり、同時に、飛行場周辺住民の安全にも寄与するものと捉えており、法に基づき、全国の飛行場周辺に一律に課されているものの、一部の民間空港周辺では、市街地再開発事業等に伴い、規制改革を進める国の特区制度を活用した制限緩和がなされていることは承知しております。厚木基地は軍用飛行場であり、航空機の飛行時間や飛行経路等が一定ではなく、そうした実情も踏まえますと、国は基地周辺の制限緩和に慎重な立場を取るものと思われますが、私といたしましては、本市の魅力あるまちづくりを進めるためにも、この高さ制限の緩和について、様々な可能性や手法等を探りながら積極的に取り組んでまいります。  3番目、大和商工会議所との連携について御質問がありました。1点目、市と商工会議所の連携した取組についてと2点目、市と商工会議所の協議の場については、関連がありますので一括してお答えします。  大和商工会議所は、市内の商工業者が多数会員となり、地域経済の振興や発展、社会福祉の増進に大きく寄与する市を代表する総合経済団体と認識しております。この商工会議所に対しまして、市ではこれまでも、運営費をはじめ、実施する商工業振興の事業費にも補助を行うなどの支援や協力、そして連携をしてまいりました。商工会議所において産業振興ビジョンの策定に取り組まれているとのことでございますが、大和市商業振興条例に基づき、市が策定、推進する大和市商業戦略計画との関係性において相乗効果が期待される内容も多いものと考えます。地域経済、ひいては大和市の発展のため、商工会議所の果たす役割は非常に重要であると考えます。今後も市内の商工業者の皆様が持続的かつ安定的に事業を継続していけるよう、産業振興ビジョン策定に関するものも含め、商工会議所との協力体制をさらに深めてまいりたいと考えております。  その他につきましては関係部長が答弁をいたします。 ○副議長(鳥渕 優議員) 続いて、補足答弁を求めます。―市民経済部長。 〔佐藤則夫市民経済部長 登壇〕 ○佐藤則夫市民経済部長 2番目の6点目、相模鉄道本社機能などの誘致についてと8点目、中堅、優良企業の誘致については、関連がありますので一括してお答えいたします。  市内への企業誘致につきましては、平成30年4月に施行した大和市企業活動振興条例に基づく奨励金の交付等により、その活性化を図っており、これまでに新規立地奨励金7件、投資促進奨励金5件、賃貸オフィスビル等入居奨励金2件などの認定により誘致の実績につながっているほか、令和3年7月には、条例の一部改正により交付要件を緩和し、上限額を引き上げるなど、制度の充実を図ったところでございます。相模鉄道本社機能などの誘致につきましては先方の意向に大きく左右されることからも、現時点において申し上げられる内容はございませんが、今後の企業誘致については、市内の物件の状況等を注視しながら、県及び県内自治体、金融機関等と情報交換を行い、企業側のニーズを捉えた積極的な誘致に努めてまいりたいと考えております。  7点目、市内商工業者の支援や創業支援等についてお答えいたします。  市内商工業者の支援につきましては、金融機関と連携した大和市中小企業融資制度・補助制度を設け、信用保証料や利子の補助等を実施しているほか、経営全般に関する相談体制を構築するなどの支援を行っております。創業支援につきましては、レンタルオフィスやまと起業家支援スペースの貸出しや同スペース利用終了後の賃料を助成する起業家支援助成金、大和商工会議所や金融機関と連携した創業支援プラットフォームやまとの立ち上げのほか、起業家向けセミナーを実施するなど、様々な事業を展開しております。 ○副議長(鳥渕 優議員) 発言を許します。―14番、渡辺伸明議員。 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 御丁寧な、しかも、前向きな答弁、ありがとうございました。  今後の都市政策において、民間開発誘導や官民連携の取組をするとの力強い答弁もありました。また、常々、大和市全体を活性化させるためには、まず、大和駅周辺を活性化させることが重要だと考えていましたが、新横浜や都心へのアクセス性向上、瀬谷の花博やその後のテーマパークなど、大和駅周辺のポテンシャルは高まっています。そのような環境変化を捉え、大和市の都市戦略をしっかり構築していくことが今まさに求められています。今回、答弁にあった各種法令による容積率の緩和、固定資産税の軽減措置などの具体化を期待します。また、必要に応じ、鉄道事業者や民間事業者との連携を密にし、前向きな雰囲気を醸成し、具体的なプロジェクトに結びつけることも大いに期待します。当然このようなプロジェクトが具体化される段階では、都市再生特別地区など、容積率制限を緩和する特例制度や総合設計制度などの活用を視野に弾力的な対応を要望します。  高さ制限緩和については様々な困難を伴いますけれども、今後も取り組むとの前向きな答弁をいただきました。この点についても、先ほど述べたような具体的なプロジェクトによる高さ制限緩和の必要性の状況の創出と一体のものと理解しています。また、容積率の緩和を主張する根幹として、マンション以外に、大和駅周辺に業務機能や商業機能、あるいは先端的都市機能を集積させることを念頭に置いています。  以上の取組による一つの政策目標として、大和市の昼夜間人口比率を高めることを提案します。現在、大和市の昼夜間人口比率は84.3%と神奈川県下19市の中で16番目と低く、東京の衛星住宅都市の位置づけです。やはり地域を活性化するためには昼間人口を増やす必要があります。そのためには事務所などの床面積を拡大させることが不可欠です。このことについても要望としておきます。  次に、産業振興については市内への企業誘致を行っているとのことでしたが、今後はより一層の企業誘致に力を入れていただくよう要望します。そのため、しかるべき段階で企業誘致の担当設置も要望します。また、かつて私が行った平成30年12月定例会での一般質問で、大和市内の利用可能な土地、空き工場、事務所等賃貸物件などを不動産事業者と連携して大和市のホームページに掲載したらどうかと提案しました。そのときの答弁では、土地と企業のマッチングは神奈川県企業誘致促進協議会が構築をしており、これを活用するとの答弁でした。しかし、それほど事業費のかかるシステムではないので、大和市独自の土地情報提供システムとして検討することを要望します。  最後に、創業支援については、単に箱物を用意すればよいというものではありません。創業支援のプログラムとコーディネーターが最も重要です。税の体系などは大和商工会議所と連携して行うべきと考えますが、最も重要なのは、創業者のビジネスモデルの市場性や技術革新力を見極め、アドバイスし、さらに、資金調達、営業開拓などのアドバイスを行うコーディネーターの役割です。この創業支援については、具体的な検討を進めることを要望します。  大和商工会議所との連携については、その役割、存在を大きく評価していただき、協力連携していくとの答弁でした。当面は商業振興計画での連携を期待しているとのことで、非常に前向きな答弁をいただきました。今後より一層の連携のために、大和商工会議所で検討する大和市の将来ビジョンで取り入れるべきことを取り入れ、将来的には都市マスタープランにその考え方を反映させることや、商工費の予算枠を拡大し、大和商工会議所と連携してニーズを把握しながら、新たな産業活性化の施策を具体化することを要望します。  最後に、大項目4として桜ヶ丘のまちづくりについてお聞きします。  桜丘では、丸子中山茅ヶ崎線拡幅事業が行われています。この拡幅事業に伴って、様々な課題が顕在化しています。その経緯ですが、2016年10月23日に警察との協議が調ったということで、厚木土木事務所東部センターより、初めて歩道橋を架け替え、併せて平面の横断歩道をなくすという案が桜ヶ丘まちづくり勉強会で初めて住民に図1に示すような計画が説明されました。お手元の図1を御覧ください。計画では、階段あるいは傾斜度、斜度7%のスロープ、片側100メートル、合計200メートルを上り下りし、平面の横断歩道は廃止するという計画です。現在の歩道橋は通学路なので、架け替えはマストで、歩道橋を整備すると、その下の横断歩道は認めないという論理です。住民説明でびっくりして、計画内容がそのまま実行されると、住民にとって様々な大きな問題が生じるとの危機感から、桜ヶ丘まちづくり市民協議会。これは桜丘地域15自治会長などで構成されるまちづくり準備組合ですが、厚木土木事務所東部センターへの訪問や要望書提出などの活動を開始しました。  桜ヶ丘まちづくり市民協議会の要請により、2019年12月19日にコミュニティセンター桜丘会館で住民説明会を開催しました。そのときは約100人の出席者で、会場から横断歩道を設置すべきだと意見が出るたびに大きな拍手に包まれ、熱気あふれた説明会となりました。そのような説明会の雰囲気にもかかわらず、その後、8回の厚木土木事務所東部センターへの訪問、大和警察署への訪問、平面歩道設置の要望書提出、通学路データを基に計画案の見直し要請など、様々な交渉を懇切丁寧に重ねてまいりましたが、行政側は当初の計画案を変更しないまま現在に至っています。私は、地域住民に大きな影響を与えるインフラ整備においては、十分に地域住民の意向を考慮した計画内容とすべきであると考えています。  さらに、地域特性を考慮した計画にすべきとも考えています。桜丘の地域特性としては以下が挙げられます。1番目に、桜丘地域は大和市で2番目の高齢化率であり、高齢者に優しいまちづくりが求められています。また、県調査と比べ、3年前に行った桜ヶ丘まちづくり市民協議会の実地調査では、高齢者の横断歩道利用者が増加しています。2番目に、桜並木の遊歩道は歩行者、自転車共用の道路であり、南北通行が多いのが特徴です。特に自転車利用が多く、歩道橋のみとすることは地域住民に大きな負担をかけます。以上の経緯と理由を踏まえ、神奈川県の計画案見直しのためには署名活動しかないと判断しました。その結果、約4000名の署名が寄せられました。県にはまだ提出していませんけれども、今後、県に提出する予定です。  そこで、県の事業ではありますが、地域住民の利便性、要望、バリアフリーのまちづくりなどを鑑み、大和市においても地域住民の意向を酌んで、県に働きかけることを期待します。  また、旧小林酒店前の横断歩道は、桜丘小学校、上和田中学校、大和南高校の児童生徒が多く利用し、現在大変危険な状況です。桜丘小学校の生徒だけでも220名程度が利用しています。拡幅を待たずに、何らかの安全対策を行う必要があると考えます。  そこでお聞きします。  中項目1として、桜ヶ丘交差点について大和市の考えをお聞かせください。  中項目2として、旧小林酒店前の危険な横断歩道の安全対策についてお聞きします。  以上で3回目の質問を終わります。 ○副議長(鳥渕 優議員) 答弁を求めます。―街づくり施設部長。 〔飯塚隆広街づくり施設部長 登壇〕 ○飯塚隆広街づくり施設部長 4番目、桜ヶ丘のまちづくりについて御質問がありました。1点目、桜ヶ丘交差点についてお答えします。  市は平成25年5月に県から桜ヶ丘交差点の計画案に対して意見を求められたため、高齢の方や障害のある方も円滑に移動できるよう横断歩道を4方向に設置する計画案を提案しており、道路管理者でもある県は、その提案も含め、交通管理者である県警と協議を行いました。県は県警との協議結果を基に、令和元年12月の地元説明会で、桜ヶ丘交差点の東側に歩道橋のみを設置し、西側については暫定的に既存の横断歩道を残した形とするという説明がございました。それ以降、新型コロナウイルス感染症対策の観点から地元説明会が開催できない状況が続きましたが、令和5年5月に新型コロナウイルスが5類感染症へ移行したため、市といたしましても、事業主体である県に対し、令和元年度以降の状況等について積極的に地元説明を開催するよう働きかけてまいります。  2点目、旧小林酒店前の危険な横断歩道の安全対策についてお答えします。  県は県道丸子中山茅ヶ崎線の交通渋滞の緩和やバリアフリー化による安全な歩道空間の創出を目指し、現在鋭意事業を進めており、これまでに用地取得が完了した箇所から順次歩道の整備など、歩行者等の安全確保に努めているところでございます。また、旧小林酒店前の交差点の箇所については、仮設ガードレール等を設置するなど、安全対策や安全確保に努めてきましたが、さらなる対応として、現地の状況を詳細に調査し、交通管理者等とも調整を図りながら必要な安全対策を検討する予定となっております。 ○副議長(鳥渕 優議員) 発言を許します。―14番、渡辺伸明議員。 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 答弁ありがとうございました。  大和市は平成25年に県から意見を求められた際に、横断歩道を4方向に設置する計画案を提案されたとのことです。しかし、図1に示すように、県の計画案では歩道橋のみで、横断歩道は設置されないことになっています。今後大和市は積極的に住民説明会を開催するよう働きかけるという答弁でしたが、その際には分断的な自治会単位での説明会でなく、地域住民全体の意見を聴くような説明会とするよう働きかけることを要望します。また、まだ提出していませんが、横断歩道設置に約4000名の署名が寄せられていることの重要性を考えていただき、大和市としても改めて計画内容について、住民の利便性、暮らしやすさ、高齢者の多い地域特性、自転車交通量の多さなどを勘案し、絶対多数住民の持続的なウエルビーイングのためにも、横断歩道設置の計画案の立場を取っていただくよう強く要望します。  旧小林酒店前の横断歩道は、こちらこそ歩道橋が必要なくらい危険な状況です。拡幅工事の完成を待たずに、早急に必要な安全対策を要望します。  以上で渡辺伸明の一般質問を終了します。どうもありがとうございました。 ○副議長(鳥渕 優議員) 以上で14番、渡辺伸明議員の一般質問を終結いたします。 ○副議長(鳥渕 優議員) 暫時休憩いたします。 午後2時25分 休憩   <9月議会> 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 自民党新政クラブの渡辺伸明です。通告に従い質問してまいります。今回は大項目1として、大和市の総合計画及び諸計画について一括してお聞きします。私なりに将来の大和市及び市民にとって望ましい姿につながればという思いから質問させていただきます。市長及び理事者側におかれましては、取り入れる点は取り入れ、改善すべき点は改善して、将来の大和市及び市民に夢と希望を持っていただくような計画につなげていただければと思います。  それでは最初に、中項目1として、上位計画の中で最も重要な総合計画についてお聞きします。  現在の大和市総合計画は2019年から2028年の計画期間となっていますが、市長は6月定例会の中で新たな総合計画の策定に着手すると述べられました。  そこで、中項目1の小項目1として、このように計画年度を多く残している中で、なぜ新たな総合計画策定に着手するのか、その理由を市長にお聞きします。  次に、総合計画の見直し内容について質問させていただきます。古谷田市長は、統一地方選において、政策の目標としてウエルビーイングを提唱してきました。したがって、古谷田市長に改めて言うまでもありませんが、私なりにウエルビーイングを調べてみました。ウエルビーイングは主観的幸福感とも言われ、身体的、精神的、社会的にも良好な状態が持続することを指しているようです。ウエルビーイングの5領域のモデルとしては、ポジティブ感情、何かに没頭する、良好な人間関係、人生の意味、意義、達成する感覚と言われています。その中でも幸せとの相関の高い要因は、感謝の気持ち、ポジティブ感情体験、自尊心と言われていますが、最も大きな幸せの要因はよい人間関係を築くことであるという検証結果もあります。家族、友人、近所付き合いのなどとの信頼関係、規範、支え合いのある人間関係であり、人とのつながりが豊かな中で生きていく人は病気になりにくいというデータもあります。その結果、幸せを感じている人は、創造性が3倍、生産性が1.3倍高く、寿命も7年から10年長く、健康であるという報告もあります。  そこで、中項目1の小項目2として、新たな総合計画では、従前計画以上に多くの良好な人間関係を築くため、自治会加入率の低下歯止めと加入率向上策や自治会活動の活性化、地域活動、文化芸術活動、サークル活動、スポーツ活動、地域イベント、地域の支え合いなどの活性化を強調すべきと考えますが、この点について市長の考えをお聞かせください。  次に、現在の総合計画の3つの健康領域のうち、従来の総合計画では、まちの健康については、安全で安心して暮らせるまち、環境にも人にも優しい快適な都市空間が整うまちを基本目標としており、活力と魅力にあふれたまちを目指すという柱はありません。  そこで、小項目3として、新たな総合計画がどのような構成になったとしても、少なくともまちのの目標として活力と魅力にあふれたまちを目標に掲げるべきだと考えます。また、特に大和駅周辺地域は、民間も含めた都市機能の拡充、減少しつつある業務機能の新たな集積などにより目標を具体化すべきと考えます。以上の点について、市長の考えをお聞かせください。  小項目4として、古谷田市長は所信表明でも、市民、大和市を明るくするために、地域経済を活性化を掲げています。現在の総合計画では社会の健康でも触れられていますが、新しい総合計画では企業や商店による活発な経済活動を独立的に扱って、大和市の経済を活性化することを明確な目標として掲げることを提案しますが、市長の考え方をお聞かせください。  次に、災害に強いまちづくりに関してですが、大地震が起こった場合、最初のステージとしては初期消火に努めること、これが一番でございます。2番目に、自分の身の回りに危険が迫ったら安全に逃げる、これが重要であります。その次に、ある程度大火災が収まった場合には、避難生活を送る。4番目には復興活動というようなステージで考えられるのではないかと思います。今回は、その2番目のステージの安全に逃げる、これを中心に質問してまいります。その災害に強いまちづくりを推進する視点に、火災の延焼拡大を防ぐことや安全に避難できるまちづくりの視点を取り入れることを中心に質問を進めてまいります。  現在の総合計画の中では、個別目標5の災害への対応力を高めるの現状と課題において「住宅密集地を抱える本市では、大規模地震発生に伴って、複数の火災の同時発生や建築物の倒壊、これらに起因する道路の寸断などにより、消火活動や救助活動等が困難になることが想定されます」「建築物の耐震化や浸水対策等を進め、都市の防災機能を高めていくことが重要です」と記載されています。しかしながら、取組方針として、その内容を見ますと、自助、共助、公助やスタンドパイプなど「初期消火資機材や防火水槽の整備、延焼の拡大を防ぐオープンスペースの確保」「建築物の耐震化と不燃化を促進する」と記載されています。以上の記述では、全市を対象に網羅的に災害対応力を高めるイメージです。当然このような全市的な取組は重要です。しかし、大和市内には延焼危険度の高い地域が指摘されており、さらに安全に逃げるという考えも見当たりません。所信表明にある災害に強いまちづくりをするのであれば、本当に危険な地域を災害に強いまちに変えていくプロセスも含めて施策を組み立てていく必要があります。  そこで、小項目5として、新たな総合計画では、特に延焼危険度の高い地域などを中心に、市街地大火に強いまちづくりを行う視点や、いざというときに安全に避難できるまちづくりの視点を強調すべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。  最近の防災の記事では、8月28日の神奈川新聞の1面で国土交通省の集計結果が出ています。その結果によると、神奈川県は横浜市に301ヘクタールの危険な密集市街地があり、国の目標として、2030年度末までの解消を目指すことを掲げています。  そこで、大和市はどのような状況でしょうか。神奈川県が平成26年度で実施した被害想定では、大正型関東地震では、市全体で3060戸の焼失棟数、420人の死者、8万4980人の避難者数が予測されています。また、県のデータを検索すると、250メートルメッシュごとの焼失家屋の予測が分かります。その結果によると、被害想定では、250メートルメッシュで焼失家屋201棟以上が西鶴間5、6、7丁目、上草柳2丁目、いちょう団地となっています。また、焼失家屋101棟以上200棟未満の地域は、上草柳3、8、9丁目、福田の一部となっています。また、安全に避難することに目を向けると、大和市の地域防災計画の資料編を見ると、広域避難場所とその総面積、輻射熱などの危険エリアを除いた安全面積、収容可能人数が記載されています。一方、道路については、緊急輸送道路は指定されていますが、避難路の確保の項目では「市は、安全に避難地に到達できるための避難路の整備を図る」と記載されているにもかかわらず、指定されている避難道路はありません。  そこで、小項目6として、総合計画の取組方針の中で、火災延焼危険度の高い地域を優先的に災害に強いまちにつくり変えることを入れるべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  次に、総合計画ではなく、地域防災計画の内容に関わることや具体的施策についてお聞きします。  小項目7として、神奈川県データで焼失家屋数が多い地域の住民が広域避難場所に避難する場合、該当する地域の避難人数と収容人数の整合性は取れているのか、また、避難可能距離の中で広域避難場所のない地域はあるのか、お聞かせください。  小項目8として、広域避難場所に至る避難路を指定する必要があると考えますが、市の考えをお聞かせください。その場合、その安全性をチェックすべきと考えますが、この点についてもお聞かせください。  なお、延焼拡大危険度が小さく、周辺にオープンスペースの多い地域は、当面避難路の指定はなくてもよいと考えています。  次に、延焼危険性の高い地域においては、特に広域避難場所に避難できる避難路の安全性を高める必要があります。現在の総合計画でも「複数の火災の同時発生や建築物の倒壊、これらに起因する道路の寸断などにより、消火活動や救助活動等が困難になることが想定されます」と記述されていますが、避難路の記述はありません。理想的には、避難路を延焼遮断帯とする必要があります。延焼遮断帯とは、仮に市街地大火が発生しても、街区単位で延焼を食い止めることが可能な街路、緑地、河川などを指します。しかし、現実的には、延焼遮断帯までいかなくても、市街地大火になる前に、一定時間、広域避難場所に安全に避難するための避難路を確保する必要があります。  そこで、小項目9として、大和市において、広域避難場所へのルート以外に、火災延焼危険の高い地域においても避難路を指定する必要があると考えますが、大和市の見解をお聞かせください。  なお、想定する道路沿いに木造建築が立ち並んでいる場合は、避難路として指定することは望ましくありません。また、指定した避難路については、建物の耐震化、不燃化を促進する助成制度の助成額を現在より少し引き上げることも検討すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  小項目10として、延焼危険度の高いメッシュに該当する地域においては、地域内建築物の耐震化、不燃化促進、地区計画等の作成、行き止まり道路の解消、2項道路の拡幅支援、空き家、空き地を活用したポケットパークなどのまちづくりを検討すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。  次に中項目2として、都市計画マスタープランについてお聞きします。  都市計画マスタープランは総合計画を上位計画としているので、必然的に総合計画を変更する場合は、都市マスタープランも新たに検討するのが通常です。記述内容を見ると、総合計画より踏み込んだ表現も見られ、私個人としては評価すべき内容もあると考えています。具体的には、大和駅周辺については「大和駅周辺の街区単位のまとまった産業・業務用地は、鉄道駅や主要幹線道路による円滑な交通網を生かして産業振興施策と連携し、起業家支援・企業誘致の受皿としての活用を推進するなど、活力ある地区環境の維持増進を目指します」と記載されています。この点は評価されると考えます。しかしながら、これを実現するためには、再開発等を見据えた敷地の共同化などへの取組も必要と考えます。今回は令和3年に策定された都市計画マスタープランの内容にコミットせずに、中項目2の小項目1として、総合計画と合わせた都市計画マスタープランをどのタイミングで策定する予定なのか、お聞かせください。  次に中項目3として、立地適正化計画についてお聞きします。  立地適正化計画は、国土交通省によると、1、都市全体を見渡したマスタープラン、2、都市計画と公共交通の一体化、3、都市計画と民間施設誘導の融合、5、市街化空洞化防止のための選択肢、6、時間軸をもったアクションプラン、7、まちづくりへの公的不動産の活用が示されています。大和市の立地適正化計画は2017年3月に策定され、都市計画マスタープランの点検、評価のタイミングに合わせ、おおむね5年ごとに本計画に位置づけた施策の実施状況について調査分析及び評価を行うとともに、必要に応じて計画の見直しを行うとされています。この立地適正化計画の問題点について見解を述べさせていただきます。  1番目に、新たに誘導すべき拠点集約型都市機能として掲げている中央林間図書館は2018年4月にオープンし、ポラリスは2018年8月にオープンしたもので、既に進行しつつあったプロジェクトを位置づけたものとして捉えられます。シリウスを含め、その他の施設は既存施設を位置づけたものが大半です。  2番目に、駅近保育施設、子育て支援施設については、やまと公園内のこどもの城以外は未整備状況であると考えています。  3番目に、基本方針ごとの誘導施策の基本方針として、高齢化進行地域の若返りを念頭に置いた人口誘導による地域間人口バランスの確保とあり、特に南部地域への若い世代の呼び込みが示されています。具体的には、渋谷南部や下福田地区の土地区画整理事業による良好な住宅地の提供を示しています。しかし、既に渋谷南部土地区画整理事業区域内では戸建て住宅を中心に建設が進んでおり、新たな人口拡大には結びつきにくいと考えます。そもそも区画整理地の換地計画では区画が細分化された計画となっており、中高層建物が建ちにくい結果となっています。その結果、商店街の活気のなさには目を覆います。それでも南部地域の活性化のためには、人口増は不可欠です。北部と違って、南部の小学校は児童数の減少傾向にあります。  そこで、大和市としても、本腰を入れて南部の人口増の施策を検討すべき段階に来ていると考えます。  4番目に、大和駅周辺は「現状の拠点集約型都市機能の維持」をするとしています。この記述は、先ほど御紹介した都市マスタープランの記述と大きくニュアンスが異なります。現状維持でなく、新たな業務、商業、高度都市機能などの集積を目標に掲げ、そのためのプログラムを検討すべきと考えます。  そこで、立地適正化計画についてお聞きします。  小項目1として、新たな総合計画、都市計画マスタープランが策定された場合、新たな立地適正化計画をどのタイミングで策定するのでしょうか。  小項目2として、拠点集約型都市機能について、既存もしくは計画中の公共施設を立地適正化計画に位置づけている内容となっていますが、この計画内容では、既存施設、既存計画の後づけだと考えますが、この点について市の見解をお聞かせください。  小項目3として、立地適正化計画の中で唯一新たな計画として示された駅近保育施設、子育て支援施設を今後どこまで整備していくのでしょうか。  小項目4として、南部において、居住者平均年齢の引下げも含めた具体的な人口増をどのように実現していくのでしょうか。その場合、空き家の活用をどのように考えているのか、お聞かせください。  小項目5として、大和市立地適正化計画においては、中項目の冒頭で示した3、都市計画と民間施設誘導の融合、6、時間軸をもったアクションプラン、7、まちづくりへの公的不動産の活用に該当する視点あるいは施策がほとんど見受けられません。次回立地適正化計画を策定する場合はこれらの視点も検討すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  小項目5とも関連しますが、小項目6として、大和駅周辺は、現在の拠点集約型都市機能を維持することに加え、民間の業務機能誘導なども積極的に行い、都市機能更新を図るべきと考えますが、この点について市の考えをお聞かせください。  次に中項目4として、地区将来構想とアクションプランについてお聞きします。  総合計画や都市計画マスタープランは、その性格上、将来のまちづくりの方向性やイメージを示しても、具体的な事業化を担保するものではありません。このような問題点を克服し、上位計画に沿って事業化を推進するために、地区将来構想と実現方策としてのアクションプランを作成する実態が出始めました。また、マスタープランに基づいて、直接アクションプランを策定する例もあります。このアクションプランは、個別事業の事業計画と言い換えることもできます。具体的な例として、平塚市では、令和6年度策定予定の平塚駅周辺地区将来構想で、まちの将来像を明確にし、将来像の実現方策である平塚駅周辺地区アクションプランの第1弾として、平塚市敷地共同化推進事業支援制度を新設しました。駅周辺地区の再開発等を見据えた敷地の共同化を推進するため、地権者の共同化に向けた活動の支援です。アクションプランは将来構想と合わせて平成6年度に策定予定ですが、本制度はそれを待たずに、早期に運営を開始するとのことです。プラン策定前に敷地共同化推進事業支援制度を立ち上げたことになります。また、藤沢市では、藤沢駅周辺の活性化のために共通の考え方と連携した商業、サービス立地のアクションプランも検討しています。  そこでお聞きします。中項目4の小項目1として、大和市内で最も重要な拠点であり、都市マスタープランでも中心拠点として位置づけられている大和駅周辺について、地区将来構想及びアクションプランを検討すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。  小項目2として、同じく大和市の拠点として位置づけられている中央林間と高座渋谷についても同様のアクションプランを作成すべきと考えますが、この点についても考えをお聞かせください。特に高座渋谷区画整理事業で街区が整えられていますが、活気あるまちになっているとは言い難く、何らかの対策が必要と考えます。  次に小項目3として、6月定例会で答弁のあった小田急や相鉄、東急などと面談を行ったのであれば、市街地開発など、大和市の活性化に関する感触をお聞かせください。  以上で質問を終わります。 ○議長(小倉隆夫議員) 答弁を求めます。―市長。 〔古谷田 力市長 登壇〕 ○古谷田 力市長 渡辺議員の御質問にお答えをいたします。  1番目、大和市の総合計画及び諸計画について御質問がありました。1点目、総合計画についての1つ目、新たな総合計画の策定に着手する理由についてお答えをいたします。  私は、先般の選挙や6月の所信表明におきまして、市民の皆様が幸せを実感できる大和市を目指すほか、災害に強いまちづくりや子供たちが困難や逆境を乗り越える力を養うレジリエンス教育を推進すること。そして、複数の福祉的な相談に対して、断らない総合相談窓口を設置することを述べてまいりました。そのほかにも、エンターテインメントを通じた市民の交流推進や市内における創業支援などによる地域経済の活性化、健康増進や地域コミュニティー形成などにつながるスポーツ振興、さらには、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けた再生可能エネルギー等の活用を推進することなど、様々な分野で歩みを進める決意であることをお示ししてまいりました。  このまちづくりの方針は、市の政策や施策全般に関わっており、大和市の目指す将来都市像や政策の方向性を示す基本構想から見直す必要があるため、新たな総合計画を策定することといたしました。また、新たな政策を総合計画によって分かりやすくお示しし、市民や地域、議会、行政で共有することで、その実現が可能になるものと捉えております。そのため、内容の検討や計画案の作成に必要な期間を確保しつつ、できる限り早く新たな総合計画を策定できるよう速やかに動き出したところであります。  続いて、2つ目から6つ目については、関連がありますので一括してお答えをいたします。  現在は新たな総合計画の策定に向けて動き出したところであり、将来都市像や計画の体系、取組方針など、具体的な内容につきましては、今後市民の声を聞くとともに、庁内での協議、市民や学識経験者から成る総合計画審議会での審議、さらには、意見公募手続等を通して様々な御意見をいただき、十分に検討と議論を重ねた上で、段階的に決定していくこととなります。議員御提案の地域活動や地域経済の活性化に関する方針、活力と魅力にあふれたまちを目指す目標、災害に強いまちづくりに関する方針などは、いずれも本市のまちづくりの大切な視点であると捉えておりますので、今後の策定作業においても、また、議員の考えや経験や知識などを加味しつつ、検討を進めてまいりたいと考えております。  4点目、地区将来構想とアクションプランについての3つ目、鉄道事業者との面談についてお答えいたします。  市長就任後、私は、今後の市政運営に当たり、関係機関や関係団体など、様々な方々と直接お会いをし、御挨拶させていただいたところであり、鉄道事業者にも出向いて御挨拶をさせていただきました。小田急電鉄株式会社や相模鉄道株式会社、東急株式会社3社につきましては、鉄道の運行が本市の発展に大きな役割を果たしていることから、市長として、今後のまちづくりについて社長や役員の方と意見交換をさせていただくとともに、引き続き本市のまちづくりに御協力いただけるようお願い申し上げたところでございます。現時点では個別具体の話はさせていただいておりませんが、社長や役員、担当の部長など、お会いした皆様とは、大和市のまちづくりについて有意義な意見交換をさせていただくことができました。  東急電鉄株式会社などと話したときは、やっぱり中央林間駅というのは大和市の北の玄関口であるというところでは、そういった中央林間のまちづくりをスーパーも含めてどのように将来考えていくのかというところは、また、内山地区の問題もありますし、皆様とどのようにするかを話して決めていきたいとも思っております。  また、相模鉄道株式会社などは、大和駅への乗り入れが増えたことによって、やはり大和駅は注目していると。その中でシリウスができたことによって、プロムナードからのアプローチというところでは、相鉄が所有している土地などもありますので、そういったところのまちづくりをどのようにしていくのかというのはこれからの議論になると思っております。  そして、小田急電鉄株式会社の星野社長ともお話しすることがあったのですけれども、小田急電鉄は、相模大野から小田原線江ノ島線、本線と支線がある中で、小田原線の終点には箱根湯本といった観光地があり、江ノ島線には江ノ島があり、やはりそれも観光地である。両方の終点に観光地があるときに、相模大野からの間に必要な駅の役割があると。それが1つは海老名駅、今あのように開発している。今度江ノ島線に対しては、やはり大和駅中央林間駅が非常に重要であるということを申していました。大和市がどのようなまちをつくっていくのかというのが、まさに今図られているのではないかなと思っておりますので、そういったところで、やはり大和市議会、そしてまた、大和市民の皆様の声をしっかり聞いて、皆さんと一緒にまちづくりをやっていきたいと思っております。  その他につきましては関係部長が答弁をいたします。 ○議長(小倉隆夫議員) 続いて、補足答弁を求めます。―市長室長。 〔村山 純市長室長 登壇〕 ○村山 純市長室長 1点目の7つ目、広域避難場所についてと8つ目、広域避難場所に至る避難路については、関連がありますので一括してお答えいたします。  本市の広域避難場所は、市民の皆様が居住されている全ての地域から、徒歩で移動できる範囲の中で13か所を指定しており、大規模災害の中で火災が延焼拡大しても、輻射熱や煙に侵されることなく、安全が確保できるようになっております。指定に当たっては、神奈川県耐震火災避難対策計画で定められた基準に基づき、住宅地からの距離や避難場所の敷地面積、収容可能人数などを考慮して、居住地域ごとに避難場所を割り当てております。また、この計画の基準では、集団歩行で1時間以内に到達できる距離を2.4キロメートルとしていることから、様々な被災直後の状況においても、避難される方が複数ある広域避難場所の中から最も安全な場所を選んで避難することを可能としております。焼失家屋数の被害想定が多い住宅密集地域からの避難においても、同様に複数ある広域避難場所のいずれかを選んで避難することができると考えております。  なお、広域避難場所への避難については、想定していた避難路が使えなくなる場合も考慮し、迂回路を含めた複数の避難経路を想定していただくことが重要であると考えております。このため、市民の皆様が的確かつ安全な避難行動につなげていただけるように、繰り返し周知を図るとともに、大和市地域防災計画における記載の在り方や避難路の位置づけについて検討してまいります。 ○議長(小倉隆夫議員) 続いて―街づくり施設部長。 〔飯塚隆広街づくり施設部長 登壇〕 ○飯塚隆広街づくり施設部長 9つ目、広域避難場所に至る避難路沿いの建築物の耐震化、不燃化対策について、続いて、延焼の危険性の高い地域における取組については、関連がありますので一括してお答えいたします。  本市では、大和市耐震改修促進計画に基づき、市内全域を対象に建築物の耐震化や不燃化対策を行っているところでございます。広域避難場所に至る避難路につきましては、今後、大和市地域防災計画における方向性が明らかになった段階で、土地利用の状況等も勘案し、現行の支援内容の見直しの必要性について考えてまいります。また、延焼の危険性の高い木造住宅が密集している地域に対しましては、これまでも建築の耐震化や不燃化対策について、戸別訪問やチラシの配布のほか、自治会と協力して地域内の防災意識の向上に努めてまいりました。今後は、さらに地域の実情に応じた防災に有効なツールを選択しながら、安全安心なまちづくりに生かしてまいりたいと考えております。  2点目、都市計画マスタープランの1つ目、総合計画の改定と合わせた都市計画マスタープランの策定予定について、3点目、立地適正化計画についての1つ目、上位計画の改定と合わせた新たな立地適正化計画の策定予定について、5つ目、新たな立地適正化計画を策定する場合の視点について、6つ目、大和駅周辺の民間の業務機能誘導や都市機能更新については、関連がありますので一括してお答えいたします。  本市の総合計画におけるまちづくりの基本的な考え方は、まちの構造を位置づけている3つの軸と3つのまちを土地利用方針として掲げ、それぞれのまちの特徴や魅力を生かしながら、まちづくりを進めることとしております。都市計画マスタープラン及び立地適正化計画につきましては、総合計画の考え方を踏まえながら、かながわ都市マスタープランなどとの整合を図り、本市の目指す都市像の実現に向けて、長期的な視点に立ち、おおむね20年先の将来を見据えた計画であることから、総合計画の改定に伴う計画上の土地利用の方針変更や社会状況の著しい変化がない限り、基本的には改定の必要はないものと考えております。しかしながら、近年、頻発、激甚化する災害に対応するため、国は令和2年6月に、立地適正化計画において、居住誘導区域の防災減災対策等の指針である防災指針の作成を義務づけたことから、本市といたしましても、今年度、申請を行った大和市地域防災計画や令和4年3月策定の大和市国土強靱化地域計画の内容を踏まえ、今後、防災指針の策定に向けた検討を進めなければならないと考えております。  2つ目、拠点集約型都市機能について、3つ目、駅近保育施設及び子育て支援施設の今後の整備については、関連がありますので一括してお答えします。  立地適正化計画における拠点集約型の機能につきましては、各地区の拠点性の強化を図り、拠点ごとに必要となる機能を確保するため、既存施設を含め、行政機能や子育て機能などを誘導施設として計画に位置づけたものでございます。誘導施設として位置づけた駅近保育施設及び子育て支援施設の整備につきましては、各地区における需要を踏まえ、今後の整備方針などを定めていくものと捉えております。  4つ目、南部地域における人口増加の実現と空き家の活用についてお答えいたします。  人口が増加している本市においても、いずれ直面する人口減少につきましては、南部地域を含め、市内全域に関わる課題であり、さらに地域の活力やコミュニティーなどを考えますと、世代間の人口バランスを確保することも大きな課題であると捉えております。南部地域の人口増加に向けた取組につきましては地域間の人口バランスを考える上で重要なものであり、今後、策定予定の空き家対策に関する計画とも一部整合を図るとともに、様々な関連部署や関係団体と連携し、検討を進めていきたいと考えております。  4点目の1つ目、大和駅周辺について、2つ目、中央林間駅高座渋谷駅周辺については、関連がありますので一括してお答えします。  地区将来構想とアクションプランにつきましては、都市計画マスタープランに基づき、地域の方々や関係者とともに、まちづくりを進める上で具体的な事業内容や実施時期が明らかになった段階で策定するものであり、平成27年10月に策定した中央林間地区街づくりビジョンはその一つでございます。今後、大和駅周辺のまちづくりを含め、他の地区につきましても、地域の方々との意見交換や議論を深めた上で、具現化に向けた構想等を策定するものと捉えております。 ○議長(小倉隆夫議員) 発言を許します。―14番、渡辺伸明議員。 〔14番(渡辺伸明議員) 登壇〕 ○14番(渡辺伸明議員) 答弁ありがとうございました。答弁内容に基づいて、意見、要望を述べさせていただきます。  今回の一般質問は、大和市の将来を左右する最上位計画である総合計画と関連する諸計画について質問してきました。全般的な質問の趣旨は、現状の施策の延長上では大和市の将来に大きな不安を抱かざるを得ず、少しでも夢と希望にあふれた大和市の未来につながる提案中心の質問内容としました。特にまちづくりや産業振興の視点を新たに取り入れるべきことも強調してきました。  最初に、総合計画についてですが、小項目1の総合計画の策定に着手する理由について、市長の考え方は理解できました。しかしながら、小項目2から6で今回提案した方針等については、大事な視点と評価しつつも、今後の市民の声や都市計画審議会の議論を踏まえて決定していくとの答弁でした。できれば、今回提案した    ごとに古谷田市長の真摯な考え方をそれぞれ述べていただきたかったと残念な思いでありますけれども、今後は、今回の提案を含めて真摯に耳を傾けていただき、取り入れるものは取り入れて、夢と希望にあふれた総合計画を策定するよう強く要望します。  また、総合計画を策定しても、計画の内容が大きく変更されない場合は、都市マスタープランや立地適正化計画は当面策定しないとの答弁でした。ということは、今回の改定作業は、都市マスタープランなどにあまり影響を与えない範囲の作業というような考え方ではないかなと考えておりますが、市長は前大木市政の福祉など健康都市の考えを継承するとのことですが、継承すべきことは継承しつつも、現在の延長上では、周辺都市に比べ、大和市地盤沈下がますます進んでしまうという危機意識を持っていただき、小さな変更だけでなく、今回提案したような骨格的に重要な方針等を取り入れて、意欲的な総合計画を策定していただき、都市マスタープランや立地適正化計画も含めて検討を行うことも要望します。  さらに、総合計画等で単に目標や方針を掲げるだけでなく、どのように実行できるか、アクションプランなどで議論する流れをつくることを強く要望します。  なお、地区将来構想とアクションプランについては、既に大和駅周辺の一部の地権者で建物更新や再開発の考えを聞いています。この機を捉えて、大和駅周辺の活力向上とイメージアップにつなげていただくことを要望します。そうでなければ、大和市はますます活力を失い、周辺都市の中で埋没してしまいます。このような危機意識を市長、職員、議員が共有していく必要があります。もちろんまちづくりや産業振興などに時間がかかることは十分承知していますが、少なくとも行政が政策的に誘導する仕組みづくりや枠組みづくりで早期に着手できることもあります。ぜひこれらの点を意識して、今後の行政運営をしていただくことを強く要望します。  広域避難場所については、居住地域ごとに避難場所を割り当てているので、安全に避難できると楽観的な答弁でした。また、被災状況に応じて、迂回路を含めて、複数の避難経路を住民に想定していただくとのことでした。しかし、市街地大火に陥った状況では、避難経路に火が回り、避難経路が使えなくなる場合、広域避難場所を目指して残された避難経路に避難民が殺到し、パニックに陥って、人的被害が大きくなることも想定されます。答弁では、避難するルートについて、市内全域を対象に耐震化や不燃化を進めるとのことでしたが、網羅的でなく、広域避難場所に至る主要なルートを避難路として指定すべきと考えます。幸い地域防災計画の中でその位置づけを検討するとのことですが、避難路指定と併せて、沿道の不燃化、耐震化を進めることを要望します。  次に、延焼危険度の高い木造密集地域については、戸別訪問やチラシ配布などを行っているとのことですが、あまり効果はないとのことです。今回の質問の趣旨は、少なくとも危険度の高い地域については、集中的、選択的に災害に強いまちに変えていく努力を行うべきであることを主張するものです。そのため、はっきりと区域を明示し、地区計画策定や、併せて不燃化や耐震化の助成額を引き上げるなどの取組が必要であることを主張するものです。たとえ一部住民から地域指定に反対する声があっても、行うべきと考えます。  ここで改めて要望しますが、市長として、総合計画に対する夢と希望、理念をしっかり計画内容に反映していただくことを期待して、渡辺伸明の一般質問を終了します。御清聴ありがとうございました。 ○議長(小倉隆夫議員) 以上で14番、渡辺伸明議員の一般質問を終結いたします。 ○議長(小倉隆夫議員) 暫時休憩します。 午後0時13分 休憩  
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映画「わが街・やまと」 (Sun, 23 Jul 2023)
午前中の汗をシャワーで流し、午後からイコーザで行われた「わが街・やまと」の映画を見てきました。この映画は今から15年前、大和市の市政50周年記念事業の一環として制作されたものです。出演者は全て大和市民から公募したとのことで、約50分の上映時間でしたが見応えがありました。今日の司会進行の星野さんも出演されています。ポスターデザインも大和在住の及川さんです。15年前の大和市の街並みも、あまり変わっていないようですが、少しずつ変わっている所もあり、この点でも興味深く鑑賞しました。 また、上映に先立って行われた「ゆうさんのマジックショー」も迫力がありました。  
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「地域と介護のシンポジウム」 (Tue, 18 Jul 2023)
7月17日に東京駅前の会議室で「地域と介護」と題するシンポジウムが開催されました。1部では、厚労省の課長の基調講演、2部がパネルディスカッションでした。私は2部のパネルディスカッションにパネラーとして参加させて頂きました。パネラーは世田谷区長及び区議、地方議員5人でした。会場参加者は73名、ZOOM参加者は96名とのことでした。参加者は介護関係の実務者が多く、実務経験のない私としては心配しましたが、皆、熱心に聞きいっていました。  
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(Tue, 18 Jul 2023)

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夏祭り (Sun, 16 Jul 2023)
梅雨はまだ明けていないとのことですが、既に夏真っ盛りです。地域のイベントや祭りも真っ盛りです。そんな中で、桜ヶ丘の西側にある福田神社の例大祭が行われました。午前9時45分から式典が始まり、古谷田市長や太衆議院議員、藤代県議、野内県議、市議会議員として赤嶺議員と私が紹介され、それぞれ挨拶させて頂きました。10時から宮出しで、勢いよく地域に神輿が出ていきました。地域内の15自治会毎に休憩所が設けられ水分補給と休憩を交えて、17時の宮入りを目指して練り歩きます。この暑さで熱中症患者が出ないことを祈るばかりです。  
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